今回読んだ本
大人の発達障害(最新版)
[ASD・ADHD]
シーン別解決ブック
司馬理英子
この本を読んだきっかけ
精神科訪問看護で、出会う利用者さんの中に、発達障害と診断されている方や、診断はされていないけれど、発達障害じゃないかな?と思われる方がいらっしゃいます。
そのような方の中に、部屋が片付けられず困っている方や、部屋にモノが多すぎて、作業活動を一緒にするスペースのない方など、片付けが苦手な方にたくさん出会いました。
実は、私も片付けは得意ではなく、モノが多くて収納がパンパン。果たして、そんな私が片付けで困っている人の力になれるのか…。何かヒントがないかとこの本を読んでみました。
著者紹介
司馬 理英子先生
岡山大学医学部、同大学院卒業。1983年渡米。アメリカで4人の子どもを育てる中、ADHDについて研鑽を深める。1997年『のび太・ジャイアン症候群』(主婦の友社)を執筆、出版。同年帰国し、東京都武蔵野市に発達障害専門クリニックである「司馬クリニック」を開院。中学生までの子どもと高校生と大人の女性の治療を行っている。
この本の内容
この本は大人の発達障害について、正しい知識をわかりやすく書いてくれている本です。
また、ASD・ADHDについて、よくあるシーン別に解決法が載っており、その内容は細かく具体的。イラストが多く、カラーでとても読みやすい本です。
この本の目次
- <巻頭コミック>大人の発達障害とはこんな状態
- PART1 知っておきたい大人の発達障害の正しい知識
- PART2 ASD<よくあるシーン別解決法>
- PART3 ADHD<よくあるシーン別解決法>
- PART4 大人の発達障害の治療
発達障害とは
この本のp26~発達障害とはどのような状態のことをいうのか~
を簡単にまとめてみました。
発達障害とは、生まれつきの脳の機能の発達に関する障害です。
p26より
主な発達障害
◎ASD(自閉スペクトラム)
・社会性の障害
・コミュニケーションの障害
・社会的想像力の障害
◎ADHD(注意欠如・多動症)
・不注意
・多動性
・衝動性
◎LD(限局性学習症)
・読字障害
・書字障害
・算数障害
ちなみに…
※ADHDには3つのタイプがあるとのこと。
- 不注意優勢型
- 多動・衝動性優勢型
- どちらも目立つ混合型
中でも、整理整頓が苦手なのは、不注意優勢型の方とのことです。
片付けが苦手な方へおすすめ対策法
この本のp156~大人のADHD対策・「落ち着きがない」の解決法⑤~の「片付けられない」という章に対策法が書いてありました。
それが、
超簡単!15分片づけ法です。
「片づける」とは、収納や家事のシステムを決め、それを常に実行することです。いつも部屋が物であふれあえっているという人は、タイマーを用意し15分にセットしてスタート!15分だけ片づけに集中しましょう。タイマーがなったらそこまでとし、続きはまた翌日に。
片づけのヒント
➀タイマーを用意
②15分セットして片づけスタート!
③まずは床に散らばっているものを一か所に
④服は仕分け
⑤本は仕事用、楽しみ用に分ける(収納スペースがなければ本棚を買うか、いらない本を捨てる)
⑥書類は重要なものだけ選び出して、場所を決めて保管
⑦子どものおもちゃ(箱に分類。箱に入っているおもちゃの絵を描く。できるだけ子どもに片づけさせる)
⑧夫のもの(場所を決めて、そこだけは散らかしてOKとする)(定期的にプロを頼むもよし)
中々大変そう(;’∀’)
でも、15分だけと決めて、毎日少しずつ、片づけたら、整理整頓できるかも!?
自分でもやってみたいと思います。
まとめ
この本を読んで、自分が作業療法で訪問した際に、すぐにできそうな支援を考えてみました。
・この本を勧める。一緒に読む。
・作業活動前に10~15分の時間を取って、片づけ時間を設ける。
・片づける場所や分類を一緒に考える
・片づけの段取りを一緒に考える
・ヘルパーさんの導入を検討する(どうしても自分でできない部分をカバー)
これらを最初に試してみようと思います。
ちなみに、15分片づけ、自分でも試してみました。ちょっと物足りない感がありましたが、毎日続けて習慣づけたら、部屋が散らからないと思いました。
他にも、この本にはASDやADHDの方の、あるあるシーンの対策法をたくさん載せてくれています。
大人の発達障害の方の困りごとを理解できて、対策法のヒントもたくさん得られるので、ぜひ読んでみることをおすすめします!
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