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大人の発達障害、対応の仕方はどうすればいいのかヒントがもらえた本

読書感想

今回読んだ本

大人の発達障害ってそういうことだったのか

宮岡 等 × 内山 登紀夫

この本は(大人の精神科医)北里大学精神科学主任教授、宮岡 等先生と(子どもの精神科医)よこはま発達クリニック院長、内山登紀夫先生の対談が本になったもの。

読んだきっかけ

普段仕事をしていて、発達障害ではないかな?と思われる方(利用者さんやその家族)と接する機会が多く、どういったふうにつきあっていけばいいのかヒントを得たいと読んでみました。

会話形式で読みやすそう、

ジュンク堂でちょいと立ち読みして、面白そうだと購入しました。

この本の目次

  • 第1章 なぜ大人の発達障害なのか?
  • 第2章 知っておきたい発達障害の基礎知識
  • 第3章 診断の話
  • 第4章 治療とケア ーどう捉え、どうするべきか
  • 第5章 ADHDと学習障害

気づけたところ

私がとても興味深かった章は第4章でした。

私の担当している方に強迫性障害があると思われるASDっぽい方がいるのですが、この本には、そのような方の治療として、「周囲の環境調整を最優先に 視覚的スケジュール作成も必要」p181とありました。内山先生はこう言っています。

強迫になるからにはストレスが怖いわけですから、まず環境調整ですね。その人の行動、生活環境のストレス要因をいかに取り除くか。特に自閉症特性に注目したストレス要因の取り除き方がポイントですね。たとえば音に敏感な人は静かな環境を準備するといったことです。そういう環境調整がまず第一です。

p182-2行目~5行目より

私の担当しているこの人は、ヘルパーさんとトラブルが多く、強迫症状も多々ありました。どうしたらいいものか悩んでいましたが、これを読んでふと思いました。本人に問題行動を治してもらおうとしているから悩むのだと。周りの環境を少しでも調整してあげられないかと。

そこで、ヘルパーさんに本人の特徴(こだわってしまう部分など含め)良い面や悪い面を申し送りました。また、双方が困らないようルールを決めて、人との距離の取り方がうまくできない本人が、ヘルパーさんとの距離が近くなりすぎないよう配慮しました。これらが功を奏したのか、現在は大きなトラブルなく過ごせるようになりました。

「社会全体のサポートがもっと必要 排除と配慮という本音と建て前」p207の中で内山先生はこうも言っています。

治せるなら治すべきでしょうけど、治せないから問題なのです(笑)。治しにくいです。まわりに理解してもらったほうが手っ取り早いです。

p209-8行目.10行目

これを読んで、利用者さんを取り囲む人に理解を得られるよう配慮するのも、立派な環境調整のうちに含まれるんだなと。気づかされました。

まとめ(良いところを伸ばそう)

今回、この本を読んで、発達障害ってどういうものか理解し、その方のストレスを少しでも取り除いてあげることが大切だと気づかされました。

 どうしてこの人はこんなことをしたり言ったりするんだろうと問題になっていることばかりに注目し、理解してあげられなかった自分でしたが、発達障害があると思われる方の特徴を理解してあげると、その方の良い面がたくさん気づけるようになりました。

とてもヒントが得られる本だと思います。

この本の続編もおすすめです。↓↓↓

大人の発達障害の本は続編も勉強になる本だった

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