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知らないと恥ずかしいかも(^^;オープンダイアローグって何?

読書感想

読んだきっかけ

1年ぐらい前に、精神科に勤めるOTの同級生から「オープンダイアローグっていいよー」と教えてもらったのですが、恥ずかしながら全く聞いたこともありませんでした。そこで、オープンダイアローグって一体何?と思い、この本の題名に惹かれて読みました。

本の紹介

オープンダイアローグとは何か

斎藤 環 著+訳

この本は、様々な奥義を統合したような治療法、オープンダイアローグに、すっかり魅了されてしまった精神科医の著者が、オープンダイアローグの概略から実際のアプローチ法などを書いている本です。

この本の目次

  • 第1部 オープンダイアローグとは何か
  • はじめに
  • 1 オープンダイアローグの概略
  • 2 オープンダイアローグの理論
  • 3 オープンダイアローグの臨床
  • 4 オープンダイアローグとその周辺
  • 5 本書に収録した論文について
  • おわりに
  • 第2部 オープンダイアローグの実際
  • 1 精神病急性期へのオープンダイアローグによるアプローチ
  • 2 精神病的な危機においてオープンダイアローグの成否を分けるもの
  • 3 治療的な会話においては、何が癒す要素となるのだろうか
  • あとがき

オープンダイアローグって何

この本を読んで、自分なりに簡単にまとめました。

オープンダイアローグは、フィンランド発の精神医療を刷新するアプローチです。

ときに「急性期精神病における開かれた対話によるアプローチ」と呼ばれるように、主たる治療対象は発病初期の精神病とされていますが、論文等ではその他の事例にも十分に効果があるそうです。

応用範囲が広く、有効な治療でありながら、その手法は拍子抜けするほどシンプル。道具、設備は不要。複雑な理論や資格もさしあたりいらず、文字通り「開かれた対話」の実践とのこと。

オープンダイアローグは「技法」や「治療プログラム」ではなく、「哲学」や「考え方」であると強調していました。

対話の鍵となる「実践のための12項目」

この本では、オープンダイアローグを正しく実践するための12項目が紹介されています。

とても参考になりました。以下がその12項目です。

1 ミーティングには2人以上のセラピストが参加する

2 家族とネットワークメンバーが参加する

3 開かれた質問をする

4 クライアントの発言に応える

5 今この瞬間を大切にする

6 複数の視点を引き出す

7 対話において関係性に注目する

8 問題発言や問題行動には淡々と対応しつつ、その意味には注意を払う

9 症状ではなく、クライアントの独自の言葉や物語を強調する

10 ミーティングにおいて専門家どうしの会話を用いる

11 透明性を保つ

12 不確実性への耐性

p46

まとめ

オープンダイアローグのことを全く知らなかった私が読んで、何となくどういうものかはわかりました。しかし、実践するには、もう少し詳しい本を読んだり、研修を受けようと思いました。

また、事例紹介があるので、とても参考になりました。

本人がいないところで勝手に話を進めたり、本人の話を言い換えたりしないこと、色々な角度で見ていくことは普段から取り入れて行きたいと思いました。


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