きっかけ
精神科訪問看護で担当する利用者さんに、片付けが苦手で部屋が狭くなってしまい、本人が希望する作業活動を行うスペースが確保できず、片付けを支援する機会があります。
ちなみに、利用者さんほどではなくても、私も片付けが苦手。できない人の気持ちもわかります。
どうにか、片付けを支援できるようになりたいなと思っています。
そこで、kindle unlimitedで片付けの本や、漫画を5冊ほど読んでみた所、とてもわかりやすい本を発見したので、アウトプットしたいと思います。
今回読んだ本
「ADHD」の整理収納アドバイザーが自分の体験をふまえて教える!
「片づけられない」をあきらめない!
西原 三葉
著者プロフィール
西原 三葉
整理収納アドバイザー1級、産業カウンセラー、栄養士、ライフオーガナイザー1級資格保有。食品会社勤務後、出版社に就職。「片づけられない」に長年悩んだADHD当事者だったが、認知行動療法を受けて克服。現在は退職し、家事代行マッチングサービス「タスカジ」に登録。「片づけのプロ」として活動している。
この本の内容(はじめにより)
著者も、片づけられないことにずっと悩んできたとのこと。そして、40歳のときに、ADHDとわかったそうで、臨床心理士のもとで認知行動療法を受けたり、同じ困りごとを持つ仲間と情報交換をしていくうちに、荒れていた家の風景が変化したそうです。
この本は、「片づけのテキストが欲しい」という要望に応えて書かれたもので、ADHDの方へ向け開催している片づけセミナーの内容などを、一冊にしたものとのことです。
この本の目次
- 第1章 「一生片づけられない」と思っていたけれど…
- 第2章 できること「だけ」やればいい!スッキリ部屋は必ず実現する
- 第3章 「片づけられない」のはあなただけじゃない!
- 第4章 「ギリギリ」「バタバタ」「イライラ」をやめる暮らし術
片づけは心のリハビリ
この本を読んで、一番心に残ったのは、おわりに(p126)に書いてあった
片づけは心のリハビリ、人生のリカバリー
という言葉です。
片づけは完璧を目指したり、物事を白か黒で判断するといった要素が心のブレーキになっていることがあるので、片付けることは、心のリハビリでもあるとのこと。
これを読んで、たしかに片づけられない人は、頭の中もごちゃごちゃしやすくて、
片づけできない自分を責めがち…
それで、やりたいことがあっても、スペースや時間がない状態(-_-;)
考え方のクセも強そうな人が多い気がします(^_^;)
心のリハビリは大切だと思いました。でもどうすればいいの??
と思って読んでいくと…
本には、心のリハビリができる
良いものが載っていました!
それは…
「片づけの心のブレーキを軽くする」ためのカウンセリングシートです。(p79~)
これは臨床心理士の南和行さんが
片づけに悩む方の自己肯定感をフォローする目的で作ったものだそうです。
でもって、このシートは、
認知行動療法がベースになっていて、
あるがままの自分を見つめ柔軟な考え方へのクセづけをするものだそうです。
私もやってみましたが、片づけがめんどくさいなという感情が、若干減った感覚がありました。
この本がわかりやすかった点
片づけの本はたくさんあるのに、なぜこの本が良かったか!
ありのままでいいぞ!
できることだけでいいぞ!
というメッセージを感じる温かい本だったからです。
そして、具体的な提案もいっぱい載っています。
「だけ」でいい、と
たくさん片づけのアイデア載っているので、
何かしら自分にもできることが見つかると思いました。
以下が、片づけの現場で実践しているアイデアだそうです。
“だけ”でいい片づけ(p42~より)
- 1 「タイマーを使う」だけ!
- 2 とっかかりは「小さい場所」だけ!
- 3 「集中できる環境を作る」だけ!
- 4 「自分をほめる」だけ!
- 5 「小さな終了グセをつける」だけ!
- 6 「仲間分けする」だけ!
- 7 「使用頻度で分ける」だけ!
- 8 「一時避難させる」だけ!
- 9 「家にものを入れない」だけ!
- 10 「買いグセを知る」だけ!
- 11 「フタや扉をやめる」だけ!
- 12 「つるす」「ほうりこむ」だけ!
- 13 「床を広く出す」だけ!
- 14 「すきまを作る」だけ!
- 15 「ざっくり」だけ!
- 16 「重要ボックスを作る」だけ!
- 17 「自分の動線上に置く」だけ!
- 18 「もとに戻す」だけ!
- 19 「リセットタイムを毎日とる」だけ!
- 20 「“スイッチワード”を使う」だけ!
- 21 「イメージングする」だけ!
- 22 「人に頼る」だけ!
- 23 「気になるところ」だけ!
- 24 「ちょっぴり」だけ!
こんなにあるのですって!Σ(・ω・ノ)ノ!
すごいですねぇ。
これだけあれば、自分にできそうなのを取り入れられそう…
ちなみに、私が既にできているモノもあって、自信が出ました(^▽^)/
まとめ
この本は、片づけができないことに悩んでいた著者が、大人になってから自分がADHDだとわかり、認知行動療法なども取り入れながら、片づけができるようになったノウハウがつまっている本です。
片づけは完璧を目指したり、物事を白か黒で判断するといった要素が心のブレーキになっていることがあるので、心のリハビリでもあるとのこと。
本には、片づけの心のブレーキを軽くするためのカウンセリングシートや、
自分がなるべく小さいハードルを越えて行けるようなアイデアが
いっぱい、詰まっていました。
さらに、本には色々な事例も載っており、著者の対応は、一方的でなく、とてもやさしさが感じられました。
自分も、片づけられない人を支援するときは、本人の意見を尊重して、一緒に片づけられるようになろうと思います。
私のように、自分が片づけられないのに、片づけを手伝う機会がある方は、ヒントがたくさんつまっているので、ぜひ読んでみることをおすすめします!
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