今回読んだ本
悩む力
天才にすら勝てる考え方
「クリティカル・シンキング」
メンタリストDaiGo
この本を読んだきっかけ
私は、作業療法士の養成校に入学した頃から、訪問リハビリの分野で働きたいと思っていました。
そこで、卒業論文は訪問リハビリの仕事は新卒でもできるのか?といったことを調べていました。どんな力があると訪問リハの仕事がしやすいか探していた時、「クリティカル・シンキング」というものに出会いました。
しかし、ここ最近はすっかりクリティカル・シンキングのことは忘れていました。
そんな中、最近DaiGoさんが、クリティカル・シンキングの本を出版されたので、さっそく読んでみました。
著者紹介
メンタリストDaiGo
慶應義塾大学理工学部物理情報工学科卒。人の心をつくることに興味を持ち、人工知能記憶材料系マテリアルサイエンスを研究。英国発祥のメンタリズムを日本のメディアに初めて紹介し、日本唯一のメンタリストとしてTV番組に出演。その後、活動をビジネスやアカデミックな方向に転換、企業のビジネスアドバイザーやプロダクト開発、作家、大学教授として活動。
この本の内容
「悩む力」は、これからの時代を生き抜いていくために必要な思考法とのこと。著者が昔からもっとも重要視している考え方が「クリティカル・シンキング」だそうです。
この本は、クリティカル・シンキングは何なのかということから、得られるメリットや、トレーニング法などが書いてあります。
254ページほどの本で、図もあり、重要部分はアンダーラインも引いてあって、とてもわかりやすく読みやすい本です。
この本の目次
- 第1章 凡人が天才に勝つ唯一の思考法
- 第2章 クリティカル・シンキングで得られる8つのメリット
- 第3章 「ソクラテス式問答法」をマスターしよう
- 第4章 正しく考える力を養う5つのトレーニング
- 第5章 “悪いヤツら”にダマされないための8つのクリティカル・シンキング
- 第6章 頭ひとつ抜けた説得力が手に入る「欠陥論理」の8パターン
- 第7章 他人を操作できる9つのクリティカル・シンキング
クリティカル・シンキングとは
この本のp018に書いてありました。
直訳すると「批判的思考」となり、正しい証拠をもとに合理的な結論を導き出すスキルを意味します。
ちなみに、「批判的」と聞くと、批判的な言葉で感情を逆なで、みたいなことを思い浮かべるかもしれないけど、それとはまったく違うそうで、
以下の、大きく2つの考え方で成り立っているそうです。
(1)目の前の問題に関する証拠と論理の流れを正しく把握し、そこに関わる人たちの感情も適切に解釈する
(2)自分が考える論理や証拠の集め方に偏りがないかを確かめる
p019
ちなみに、どれだけ知性が高くても、思い込みには勝てないそうですので、クリティカル・シンキングのように答えを正しく疑える力があれば、凡人も天才に勝てると著者は言っていました。
どんな仕事でも役立つ「クリティカル・シンキング」のメリットとは
この本の第2章(p046)からクリティカル・シンキングで得られる8つのメリットが書いてありました!
8つのメリットを簡単にまとめてみました。
1.キャリアの成功に役立つ
クリティカル・シンキングができる人はそうでない人にくらべて借金が少なく、仕事でのトラブルも起こさず、対人関係も良好で、人生のキャリアをうまく築いている傾向が大きいそうです。これは、クリティカル・シンキングが、情報の分析力、問題の解決力、戦略的な計画力といった複数のスキルの集合体なので、どんな仕事にも必要だからだそうです。
2.ものごとを決めるのがうまくなる
「思い込み」を回避させてくれるクリティカル・シンキングは、日々の決定も役立ち、意思決定力が向上するというメリットがあるそうです。
3.自分をよく理解できるようになる
「汝自身を知れ」は科学の正解でも認められつつあるそうで、自己の理解が深い人ほど仕事で成功する確率が高く、人生の満足度が高い傾向があるそうです。ただ、「汝自身を知る」のはとても大変で、「自分のことは自分がわかっている」と思ってしまいがちだそうです。
4.未来を予測しやすくなる
未来を予測するのは複雑な作業で、優秀な専門家でも、予測が当たる確率は50%とのこと。それでも、予測力は高めることもできるそうで、クリティカル・シンキングは未来予測の向上に役立つそうです。
5.コミュニケーションがうまくなる
クリティカル・シンキングを行う人は、情報が足りない部分に注意を向けられ、話の聞き上手になることから、コミュニケーションがうまくなるそうです。
6.嫌な気分を軽くしてくれる
批判的思考のテクニックである「ソクラテス式問答法」は、自分のネガティブ思考が論理的に正しいのかどうかを考えさせ、メンタルが改善するそうです。
7.フェイクニュースにダマされにくくなる
クリティカル・シンキングの授業を受けた学生ほど情報の精度を高く判断でき、フェイクニュースからも距離を置けるようになったそうです。
8.発想力が広くなる
「前提を疑う」力があるので、クリティカル・シンキングがうまい人ほど、オリジナリティが高いアイデアを思いつき、柔軟な考え方ができる傾向があったそうです。
メリット多い~!Σ(・ω・ノ)ノ!
訪問リハの仕事って、一人で訪問することが多く自分で自分を疑う必要があり、他者と連携することも多いのでコミュニケーション能力も大切。予後も予測し、限られた環境で、柔軟な発想力を必要とすると思うので、絶対クリティカル・シンキングは役に立つと思いました!こりゃ身に着けるしかないですねー。
クリティカル・シンキングの身に着け方
メリットはわかったぞ。
てことで、何とか、クリティカル・シンキングを身に着けるゾ(^^)/
クリティカル・シンキングを鍛えるトレーニングは無数にあるそうで、
その中でも、とっつきやすいのが
「ソクラテス式問答法」とのことです!
ソクラテス式問答法の特徴は、自分からアドバイスはせず、相手が自然と解決策を思いつくように導くのだそうです。
ちなみに、クリティカル・シンキングを鍛える時は、この「ソクラテス式問答法」を自分に向かってするそうです。
では、「ソクラテス式問答法」ですが、それには欠かせない6つのパターンがあるそうです。
その6つの構成の質問集を以下にまとめてみました。(p124より)
➀明確化の質問
・〇〇とはどういう意味?・別の方法で説明すると?・本質やメインの問題は何?
②前提調査の質問
・どの点が重要?・前提は何?・相手の意見を正しく理解できてる?
③証拠の質問
・〇〇に似ているものは何?・実例は?・どんな理屈で結論にいたった?
④視点の質問
・別の見方はないか?・代替案はないか?・反対意見はどんなもの?
⑤影響と結果の質問
・前提の結果はどうなる?・〇〇は△△にどんな影響がある?・〇〇にはそんな意味ある?
⑥疑問の質問
・この疑問のポイントは?・なぜ自分はこの疑問を持った?・いつもその考えは浮かんでた?最近だけ?
上記のような6つのパターンの質問をしていくと、クリティカル・シンキングのトレーニングができるそうです。
慣れるまでは難しいので、まずはひとつのパターンだけを使うよう心がけていくのがいいと書いてありました。
まとめ
「クリティカル・シンキング」は自分の主張から一歩離れ、「本当にそれであっている?別の方法はない?」と自問自答する考え方。
「人には偏りがあるものだ」という前提を踏まえて物事を考え、あらゆる仮説を立て、根拠をデータで証明し、具体的なゴールに向かって最適解を探し続けて、偏りのない主張ができたら、そのメリットはとても多く、あらゆる仕事に役に立つそうです。
その「クリティカル・シンキング」を鍛える方法の一つに「ソクラテス式問答法」があり、この質問を自分自身に行うと、クリティカル・シンキングができるようになるそうです。
ちなみに、私は「ソクラテス式問答法」を利用者さんに向けて少しだけ使ってみたところ、相手に良い「気づき」をもたらした経験がありました。身に着けたら便利だと思いました。
ただ、とーっても難しいので、まずはどれか一つの質問を試していくことが良いと思いました。
本には、まだまだクリティカル・シンキングを身に着ける方法がたくさん載っています。
メリットいっぱいのクリティカル・シンキングをトレーニングしたいと思う方は
ぜひ読んでみることをお薦めします。
DaiGoさんの本、他にも読んでいます
こちらの記事もどうぞ
↓↓
コメント