きっかけ
日頃、もっと対話の能力がUPすれば、利用者さんとの関係だけでなく、職員同士、多職種との連携もうまくいくと思っていました。
そんな中、勉強のために見ている、YouTubeのTOKINOチャンネルで、看護師の進あすかさんが、対話スキルの本をおすすめしていて、題名に惹かれて読んでみたところ、とても分かりやすかったので、
今回は、この本に書いてあったABCDの4つのSTEPを、自分なりにまとめてみることにしました。
今回読んだ本
ケアする人の
対話スキル
ABCD
国立精神・神経医療研究センター
認知行動療法センター
堀越 勝
著者紹介
堀越 勝(ほりこし・まさる)
国立精神・神経医療研究センター 認知行動療法センター特命部長
1995年米バイオラ大学大学院の臨床心理学 Ph.D.取得。
米マサチューセッツ州にてクリニカル・サイコロジスト。
本の内容(はじめにより)
この本は、ケアにおける対話について書かれた本で、
ケアの対話とは何かということから、対話のテクニックとその練習課題まで載っている本です。
よいケアを実現するには、相手を助けたいという気持ちだけでは不十分で、そこにはスキルが必要とのこと。
さらには、スキルだけでも足りないそうで、
スキルの他に、戦略を練る頭と、成り行きをクールに見つめる俯瞰の目も必要と言っています。
この本は、それらをまとめて紹介してくれている、ケアするためのレシピ本とのこと。
レシピに沿って練習を重ね、どんな条件でも質の高いケアを提供できるようになってほしいと書かれた本だそうです。
レシピ本と書いているだけあって、順序立てて書かれている本で、スッキリとして読みやすい本です。
ケアに対話スキルが大切な理由
ケアに対話スキルが大切な理由は13ページに書いてありました。
ずばり、
ケアというのは相互作用のなかに成立するものだから
p13より
ということです。
ケアする側が、いつも何かを提供する役割をするわけではなく、
相手からいろいろな情報をもらいながらケアを行っていく。
といったわけで、
ケアする側が相手からどれだけたくさんのものをもらいながらケアしていけるかが鍵になるそうです。
ちなみに…
ケアの対話と雑談との違いは、
雑談は、とりとめない話、話が飛んでも支障ない内容。
それに比べ、
ケアの対話は、目的指向が念頭。
相手のことを慮って援助するという明確な目的とゴールがあるので、
相手から情報をもらいながら、必要なことを見極め、問題解決方向へ導いていくために対話スキルを駆使するそうです。
ケアの対話には、「型」がある!
私も、利用者さんの目標を叶えるために関わっていくのに、
情報をもらいながら、援助していくための、対話スキルがほしい(`・ω・´)ゞ
そう思って本を読んでいくと…
大切なことが書いてありました!
ケアの対話には法則や特性があり、目的をかなえるための型がありますと、
「型」があるのですねΣ(´∀`;)
それが、この本のABCDの4つのスッテプなのだそうです。
ケアの対話の基本となる型(4ステップ)
ケアにおける対話には、目的があり、順序があるそうです。
その順序は、
A…アセスメント(Assessment)
B…患者に寄り添う(Be With the Patient)
C…臨床的質問を展開する(Clinical Qestioning)
D…方向性を決めていく(Drection & Decision)
※ちなみに、1つのステップを完了して、次のステップへ進むのが原則だそうです。
また、うまくいかなければ、1つ前に戻るとのことです。
4つのステップを簡単にまとめてみた
<1つめのステップ>
A⇒アセスメントし、ケアをスタートさせます。
◎ポイントは、
- ・開かれた質問(どうしましたか?)で情報取集、アセスメントする。
- ・安心・安全な環境をつくることが最優先
- ・主観と客観を分ける
- ・相手の感情に注意を向ける
<2つめのステップ>
B⇒相手を支え、関係をONにします。
◎ポイントは、
- ・ケアしやすい関係をつくる
- そのためには、
- →相手を押さない(圧をかけない)
- →「共感」で安全な場所を提供
- →支持しながら問題に焦点を当てていく
※使えるスキル
●「~なんですね」の言い切りによる共感
●「つまり」の言い換え
●まとめ返し
<3つめのステップ>
C⇒質問で目的地を一緒に探します。
◎ポイントは、
- ・自分で問題解決できる力を身に着けてもらう
- ・自分の行動や考え方のクセに気づきを促す
- ・質問によって、話題の焦点づけ、不明点の解明、相手を動かす
※ケアの対話で使える3つの質問法
●閉ざされた質問…答えが1つ、話題が広がらない
●ソクラテス式質問…焦点が絞られる、さらに詳しい答えを期待できる
●開かれた質問…いろいろな返答が出てくる、話題が広がる
<4つめのステップ>
Ⅾ⇒目標を一緒に探し、方向づけて、行動か認知に働きかけます。
◎ポイントは、
- ・どのルートで、どこに動かすか(行動?認知?)
- ・問題をどう理解するか(条理問題、不条理問題)
※使えるスキル
●ソクラテス式質問など
まとめ
ケアは相互作用のなかに成立するので、相手から情報をもらいながらケアするため、対話は大切。
ケアの対話は、まさに宝さがしとのことです。
ケアの対話には法則や特性があり、目的をかなえるための「型」があるとのこと。
本には「型」について、ABCDのステップで順にわかりやすく説明がありました。
簡単にまとめてみたところ、
自分に必要なものは
質問力だと思いました!
この本には、ソクラテス式質問が載っていて、この質問法は
閉ざされた質問と開かれた質問の中間とのこと。
主に縦方向に、相手にとって有益となる場所に動かすことができるそうです。
本には、この質問法の他にも、ABCDのステップの中で使えるスキルがわかりやすく書いてあり、
練習できるようになっていました。
まずは、型を覚えて、
スキルを練習していきたいと思いました。
特に私は、質問力を身に着けていきたいと思います(^▽^)/
自分の対話力を鍛える道筋が見えた気がします。
ぜひ、私と同じように対話力UPしたいと思っている方は、読んでみることをおすすめします!
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